コラム「復・建|日刊紙 日刊建設タイムズ

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2013/03/25

悔い残るWBC準決勝

▼第3回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)は、ドミニカ共和国の優勝で幕を閉じた。3連覇を狙った日本が準決勝で敗退した時点で正直、熱は冷めてしまったが、国別対抗戦における自国への思いにはかくも強いものがある
▼いまさら嘆いても始まらないが、準決勝の戦いぶりには悔いが残る。日本は攻めあぐね、再三の好機を逸し、8回には信じられない重盗ミスが出た。その要因を分析することは、今後のためにも必要だろう
▼あの場面の重盗はセオリーから外れているとの指摘がある。打者は日本の主軸。加えて捕手はメジャー屈指の強肩で、三塁への盗塁は難しい。それでも足にかけたというなら、サインは「行ければ行け」ではなく「ディスボール」(この球でいけ)でなければおかしい。選手の自主性を重んじるようにみえて監督が自分の責任を回避するための戦法と言われても仕方がない
▼「ともにアメリカへ行こう!」という監督が掲げた当初の目標をクリアしたことで、日本チームには達成感があり、2次ラウンドの台湾戦で見せた気迫がサンフランシスコのベンチでは見られなかった。相手のプエルトリコの選手たちが感情をむき出しに向かってきたのとは対照的で、米国へ移動後「重圧が少なくなった」と語る選手もいたそうだ
▼今回は現役監督からの代表監督選出を「兼任の負担が大きい」などの理由で断念し、しかも大リーガー抜きの編成を余儀なくされ、これで大丈夫かと不安を感じたものだ。すべてにおいて万全の体制を整えなければ、やはり世界一はおぼつかない。

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