コラム「復・建|日刊紙 日刊建設タイムズ

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2015/01/19

風邪とジェネリック

▼新年早々風邪をひき、せっかくの正月を台無しにした。1年の疲れがたまっていたのか、1年が終わってほっと気が緩んだのか。何とも情けない幕開けだった▼休み明け一番に駆け込んだ病院で、診察後の退室ぎわに、医師からいささか唐突に「ジェネリックはやめてください」と言われて戸惑った。何のことかよく理解せぬまま「はい、わかりました」と返事をしてしまったが、具合の悪さもあって、処方箋片手にその足で行った薬局でもそのことは口にしなかった
▼次の再診時に医師に尋ねたところ、「それは抗生剤の話で、○○薬局ならそのことはわかっているから大丈夫」との返事だった。それなら気にかけることもなかったが、そもそもこちらがジェネリックというものについてろくに知識を持っていないのがいけなかった
▼ジェネリック医薬品とは、特許が切れた医薬品を他社が製造・販売したもので、後発医薬品とも呼ばれる。開発コストが新薬と比べて安く済むため価格を低く抑えられるほか、添加物や性状、剤形などが工夫できる点もメリットとされる。ただし肝心の有効性や安全性はといえば、「実証済みの新薬と同等と認められたもの」とはされているが、現実には品質にかなりばらつきがあるとも言われる
▼あれこれ知るにつれ、こと命にかかわる薬ゆえ簡単には見過ごせない気にもなる。効果が出にくいのでは意味がないし、逆ならば、その分だけ副作用が強く出やすい結果にもつながる。物事にはメリット、デメリットの両面があることを、今回のジェネリック医薬品を通しても知ることになった。そうはいっても結局のところ、そのへんの判断はわれわれ素人には難しく、医師など専門家に任せるほかはない。筆者が病院や薬局で何かを言うほどジェネリック医薬品について知らなくても致し方ないことだろう
▼話を戻せば、この時期は筆者のみならず、風邪ぎみの人が周囲にも目立つ。巷ではインフルエンザも流行している。風邪は万病の元という。みなさんもくれぐれもご用心を!

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