2025/05/01
事業者:千葉県健康福祉部
27年度以降の発注へ/旧血清研究所の解体工事/県健康福祉部
県健康福祉部は、旧血清研究所の建物のうち、赤レンガ倉庫を除く12棟の解体を計画している。実施設計は6月までに一般競争入札で委託し、2026年6月末までに取りまとめる。業種は建築一般。実施設計および、25年度から26年度にかけて行う研究用資機材・備品など残置廃棄物処分などの後、27年度以降に工事発注する見込み。旧血清研究所は、市川市国府台2―1―16に所在。土地は県有地。解体の対象は、RC造6階建て、延べ床面積4319・53㎡、1971年3月31日建築の9号館製品棟など合計1万5244・23㎡。
血清研究所は、46年の稼働開始。その後、民間事業者によるワクチン製造が十分になされるようになったことを受け、2002年9月に廃止。以降は遊休施設となっている。
19年度にブロック塀等安全対策工事を岩堀建設、照明器具撤去工事実施設計を島田設計事務所、また20年度に照明器具撤去工事を電洋社が担った。
解体を見据え、23年度に低濃度ポリ塩化ビフェニル廃棄物収集運搬および処分業務を杉田建材が実施。24年度には、残置廃棄物調査・分析業務をハセガワに委託した。
残置廃棄物処分に関する事業費については、当初予算で28年度までを期間とする債務負担行為を設定した。
赤レンガ倉庫活用/市川市と協議実施
解体の対象となっていない赤レンガ倉庫は、旧陸軍野砲兵第十六連隊の武器庫として使用されていた。
文化的価値があるとして、地元から活用の要望が寄せられていることを踏まえ、市川市への移譲を含め活用方法、管理主体などについて市と協議を行っている。活用方法によっては、補修や耐震補強が必要となる。
10年2月6日には、いちかわ市民文化ネットワーク事務局が窓口を務める「赤レンガをいかす会」が発足した。赤レンガ倉庫について「全国的にも貴重なフランス積みの建造物」として、市民による平和、環境、文化活動の拠点としての有効活用を目指し、活動を行っている。