2025/05/26
事業者:京成電鉄(株)
40年代まで累計8000億円/複線化など空港輸送強化/京成電鉄 京成グループ中期経営計画
京成電鉄は、2025~27年度を期間とする「京成グループ中期経営計画(D2プラン)」を策定した。成田国際空港のアクセス強化について、40年代までの累計投資額に約8000億円を試算。このうち、30年代半ばまでに宗吾車両基地拡充工事約470億円(うち25~27年度約270億円、28~30年度約150億円)、成田国際空港新旅客ターミナル計画に伴う駅整備約1000億円、成田国際空港周辺の単線区間の複線化約2000億円を投資する。
具体的には、成田スカイアクセス線(成田湯川駅~成田空港駅)の単線区間複線化、同線(京成高砂駅~印旛日本医大駅)の路線改良、空港第2ビル駅と成田空港駅における折り返し機能の改善、29年3月の完成を目指す宗吾車両工場の移転・建て替えと留置線の増設、成田市周辺等における分譲マンション・賃貸住宅・生活利便施設の開発・取得、「エアポートシティ(仮称)」の実現に向けた取り組みなどを検討する。
不動産事業900億円/過去最大の投資へ
事業エリアの価値向上として、計画期間内における不動産事業に約900億円の投資を設定。収益物件の取得、既存物件のリノベーション、低利用地・未利用地の開発、グループ外事業者・自治体・都市再生機構との連携物件の開発・取得などを強化する。
また、重点施策として、26年度の開業を目指す新鎌ヶ谷駅前の千葉県企業局保有土地活用、29年度の開業を目指す新鎌ヶ谷駅周辺地区の市有地活用、イオンと連携した新津田沼駅周辺の再整備と新たなランドマーク化(第1号は津田沼12番街ビルの開発)、成田国際空港への良好なアクセス性を有する分譲住宅・収益物件等の開発・取得、新築分譲マンションにおけるZEH―M Orientedの標準仕様化などを推進する。
そのほか、計画期間内の既存施設・鉄道車両の更新などに約1650億円を投資。激甚化する自然災害への対策強化、バリアフリー対応、ホームドアの工事などを推進する。