2025/06/09
事業者:千葉県山武市
年度内に基本計画策定/山武浄水場など再整備/山武市
山武市は、電気設備などが高経年化している山武浄水場、取水施設(1~4号井)、管路(導水管5・6㎞、配水管184・4㎞)について、年度内に耐震化計画と更新基本計画を策定する。計画に基づき、アセットマネジメント手法による浄水・取水施設の更新・改良、取水施設・経年管路の耐震化、施設規模の見直しなど再整備を進めていく方針。6日に「水道事業耐震化計画策定業務委託」と「山武浄水場再整備事業基本計画策定業務委託」の事後審査型条件付き一般競争入札を公告した。19~23日の入札期間などを経て、24日に開札に至る。委託期間は、契約日の翌日から2026年3月18日まで。予定価格は耐震化計画策定が994万4000円、基本計画策定が995万5000円。
業務内容は▽耐震化計画策定=設計協議、現況把握、管路の更新診断、地震対策・更新手法の検討、耐震化・更新手法の選定、耐震化・更新の目標年度の設定、耐震化・更新事業実施計画の策定、耐震化・計画書の取りまとめ▽基本計画策定=設計協議、現況把握、地域特性調査、水需要予測、事業分析、業務指標評価、課題抽出、アセットマネジメントの算定、計画給水区域・人口の設定、整備案の抽出・作成、更新計画の検討、概略施設計画の作成、概算費用の算出、施設整備効果の検討、計画書の取りまとめ、実施方針案と要求水準案の作成支援――など。
山武浄水場は、埴谷1884―2に所在。00年の竣工で、01年に給水を開始した。
浄水施設は、急速ろ過方式で、日量5460m3の計画。排水処理は、クローズドシステムと天日乾燥の併用。配水施設は、配水池2池2540m3。
主要設備は▽電気室=引き込み受電盤、主変圧器盤、電源切り替え盤、低圧配電盤、照明変圧器盤、1~3号配水ポンプ盤、排水・ろ過機設備盤、蓄電池盤、整流器盤、インバーター盤、入出力装置盤、空調機▽自家発電機室=発電機、発電機盤、自動始動盤、補空気槽、冷却水槽、燃料小出槽▽薬注室=前次亜注入機、後次亜注入機、PAC注入機、希釈水ポンプ、次亜塩貯槽、PAC塩貯槽、原水採水ポンプ、未ろ過採水ポンプ▽ポンプ室=1~2配水ポンプ現場盤、3~4配水ポンプ現場盤、逃し弁現場盤、夜間ポンプ盤、配水圧力計、配水流量計、配水ポンプ、逆洗ポンプ、圧力タンク――など。
給水区域は、埴谷、美杉野、椎崎、森、沖渡、大木の各地区。水源は深層地下水。
取水施設は、1号井(埴谷1854)、2号井(美杉野2―9―19)、3号井(埴谷2296)、4号井(埴谷1035―1)。取水能力はいずれも日量910m3。
19年3月策定の水道事業ビジョン(経営戦略)においては、設備類の延命化に19~28年度の10年間で約10億円の投資を想定している。