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2025/09/29

事業者:建設業労働災害防止協会千葉県支部

WLBに意識を向ける/SCで健康広場スローガン/第76回全国労働衛生週間説明会

 ――ワーク・ライフ・バランスに意識を向けて ストレスチェックで健康職場――をスローガンとする「第76回全国労働衛生週間」が10月1日から7日にかけて、全国各地で一斉に行われる。建設業労働災害防止協会千葉県支部かずさ分会(松本信夫分会長、会員244社)では、全国労働衛生週間実施要領説明会を3日、木更津市内のかずさ建設会館で開き、会員企業から26人が出席。木更津労働基準監督署の北川仁署長のあいさつをはじめ、髙城智広・安全衛生課長が「全国労働衛生週間実施要綱等」について説明。千葉県産業保健総合支援センターの江澤真弓・メンタルヘルス対策促進員を講師に招いた特別講演では、「近年のメンタルヘルス対策等状況と今後の対応について」をテーマに話を聴いた。

 建災防かずさ分会

 全国労働衛生週間は、心身とも健康で、誰もが安心して働ける快適な職場づくりを目指し、効果的な労働衛生管理活動の実施を目指して1950年に開始。今年で76回目を数える。9月1日から30日までを準備期間とし、10月1日から7日までを本週間として展開。厚生労働省と中央労働災害防止協会が主唱し、建設業労働災害防止協会らが協賛する。
 説明会では、主催者を代表して建災防かずさ分会の松本分会長が、建災防千葉県支部の会員約2000社のうち、かずさ分会の会員が244社を占め、同分会発足から最多を誇ることに言及。「(昨年同期から3社増加し)10年前と比べても遜色(会員の減少)がなく、地域をはじめ個々の会員の意識が大変高い」と評価するとともに「重篤災害はもとより、休業4日以上の事故を起こさないで工事を遂行することが、我々の使命である」との考えを強調した。
 それには「想定外の事故を如何になくしていくかがポイント」としたうえで、重篤災害においては「建災防未加入の非会員が約8割を占めるとのデータがある」と指摘。かずさ分会が実施する各種安全講習会等で、毎年、延べ500人以上の会員が受講することについては「これらの自負とともに、当分会をはじめ、千建協君津支部らが入居するかずさ建設会館を情報発信の拠点として、今後も重篤災害の撲滅に努めていきたい」との方針を示した。

 健康面からの安全 重篤災害の撲滅へ

 労働衛生週間については「重篤な災害を起こさないためにも、労働環境や社員の日頃の健康管理を含めて、万全なかたちで対応するための一環として捉えている」と言明。「まずは、従業員の健康と安全が第一であることは言うまでもない」と強調したうえで「各々の会員企業のためにも、本日学んだことを協力会社にきちんと伝えて徹底することで、重篤な労働災害防止はもとより、健康面からも、誰もが安心して働ける快適な職場づくりを目指してほしい」と呼びかけ、あいさつとした。

 近年のメンタルヘルス 対策状況と今後の対応

【ストレスチェックとは】
 〇制度の概要等=従業員の心理的負担を把握するための制度で、2015年度から50人以上の事業所で義務化。28年5月までに、50人未満の事業所にもストレスチェック実施が義務化される予定。現段階では「報告義務までは求めない」となっている。(25年4月8日、厚生労働委員会答弁レベル)
 〇導入経緯=コスト重視による仕事の量的負担、メンタル不調者の増加、人材不足
 〇主な目的=①労働者のメンタル不調の未然防止(一次予防)②職場環境の改善③結果としての労働力の維持、魅力的な職場、人材確保
 〇実施者の要件=労働安全衛生規則において「医師」「保健師」「検査を行うために必要な知識についての研修であって厚生労働大臣が定めるものを修了した歯科医師、看護師、精神保健福祉士または公認心理師」と記されている。この要件に当てはまらない者は実施者になれないため、事業者は実施者候補が「要件を満たす資格を有しているかを確認する」必要がある。

【近年のメンタルヘルス関連動向】
 〇精神障害による労災請求件数の推移(2020~2024)=①請求件数は5年間で約1・8倍に増加②支給決定件数も増加傾向。認定率は請求件数の増加により低下③背景には職場環境の変化と制度の浸透
 〇メンタルヘルス対策の実行(2024年度調査実績)=対策を実施する事業所は増えている

【職場環境改善に向けて】
〈集団分析と職場環境改善について〉
 〇ストレスチェックを行い、結果を踏まえて職場環境改善等の実行が望ましい=「小規模事業場ストレスチェック実施マニュアル」作成に係る論点について今後、検討会にて方針が出てくる予定
 〇高ストレス者への意思面談勧奨と負担の軽減=「面談を申し出たら不利益があるのでは」という心配をなくす。職場の環境を再確認する
 〇人数の少ない事業所において集団分析はどのようにすべきか=顔が見える中での個人情報の保護等
 〇大切な社員を守るため=せっかく育ってきた人材が辞めてしまう、休職者を未然に防ぐ

【かずさ分会「全国労働衛生週間」説明会への参加会員】
 ▽松本信夫(㈱キミツ鐵構建設、分会長)▽渡部直人(あおみ建設㈱)▽平野洋子(石村建設㈱)▽伊藤健一(㈱伊藤土建)▽奥村保彦(㈲奥村工業)▽保坂和宏(㈱君津特殊)▽釼持彰男(釼持工業㈱)▽松永秀雄(光商産業㈱)▽伊藤恵一(興和建設㈱)▽佐々木勝之(㈱佐々木工務店)▽宇野尊保(㈱シバサキ建設)▽湯浅秀光(シンコー㈱)▽山名洋一(㈱新昭和)▽渡邉昌人(綜和熱学工業㈱)▽露﨑志津子(㈱大鐵建設)▽波多野康弘(中央建設㈱)▽太田光昭(TRソリューション㈱)▽斉藤幸雄(㈱ハマダ)▽角南正昭(富津転業土木造園協同組合)▽梶尾憲一郎(ホーナン建設工業㈱)▽小曽根和子(㈱マスヤ)▽安藤実之(三木造園土木㈱)▽小形 満(ヤマダ建設㈱)▽渡辺裕貴(六幸電気工業㈱)▽星野洋一(谷中造園土木㈱)▽青木孝行(㈱青木建材土木)▽猪瀬 浩(㈱イノセ、資料のみ)

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