千葉県
豪雨に続き甚大被害/復旧作業中に死亡事故/台風25号
令和8年台風第25号(ドゥージェン)の接近に伴い、関東地方は21日を中心に猛烈な雨に見舞われた。令和8年8月千葉豪雨による災害の復旧活動が続く千葉県でも、再び浸水などの大きな被害が出ている。公共土木施設などに被害が生じた、または被害が生じることが懸念されたエリアの県内土木事務所は、千葉県建設業協会の支部に対して「地震・風水害・その他の災害応急対策に関する業務細目協定」に基づく協力を要請。一方で、袖ケ浦市と袖ヶ浦市建設業協同組合による「地震・風水害・雪害その他の災害時における応急対策に関する協定」に基づき、市道川原井大月線において復旧作業を行っていた建設業従事者(51)が、油圧ショベルごと土砂崩れに巻き込まれて5m下の河川に転落し、死亡する事故が発生した。
関東甲信地方では21日の24時間降水量が観測史上1位を更新し、19日から21日までの総雨量が千葉県で450mmを超えるなど、記録的な大雨となった。
千葉県は21日、13市町村でレベル4大雨危険警報、50市町でレベル4土砂災害危険警報を発表した。同日午後2時からは第1回災害対策本部会議を開催。熊谷俊人知事および県幹部職員などが出席し、気象の見通しや被災状況について共有。被害の最小化に努めることを確認した。
自衛隊に対しては、偵察、人命救助、道路啓開などのため、災害派遣を要請した。
また、24市町村に災害救助法を適用し、避難所の設置などについて国の負担を受けることとなった。
関東地方整備局は21日、緊急車両の通行を確保するため、災害対策基本法に基づき千葉国道事務所管内を区間指定。7路線(7区間)で道路啓開作業を展開し、被災車両などの移動を行った(24日午前6時に区間指定を廃止)。
23日には、緊急災害対策派遣隊(TEC―FORCE)を県内に向けて出発させた。同日、整備局、学識経験者、県、東日本高速道路(NEXCO東日本)、道路利用者関係団体などで構成する「台風第25号に伴う千葉県交通マネジメント検討会」をオンラインで開催。通行止めの国道127号元名区間の復旧などに時間を要する見込みであることや、NEXCO東日本の協力の下、被災箇所に並行する富津館山道路の富津竹岡インターチェンジ・鋸南保田インターチェンジ間において代替路(無料通行)措置を実施していることなどを確認した。
熊谷知事はXで、今回の台風や千葉豪雨に触れた上で、県内各地で進めてきた治水対策に言及。一宮川流域については、2019年の大雨による災害を受けて積み重ねてきた防災インフラ整備の効果が着実に発揮されていると評価。鹿島川については、広域河川改修と住宅市街地基盤整備事業による効果が発現しているとし、「京成電鉄との協議も整い、国道296号・京成線周辺の工事に向けて事業を推進していく」と意気込んだ。
知事就任後、河川・防災関連の予算額を大幅に増額したことにも触れ、「今後も防災インフラ整備を着実に進めていく」との考えを示した。
台風の接近による主な被害状況は▽人的被害(24日午後5時30分時点)=死者7人、行方不明者2人▽住家被害(同)=全壊27棟、半壊39棟、床上浸水517棟、床下浸水367棟▽道路被害(24日午後1時時点)=全面通行止めを伴う路面冠水15区間、全面通行止めを伴う法面崩落37区間、全面通行止めを伴う路肩崩落7区間、全面通行止めを伴う倒木など10区間、片側交互通行を伴う路面冠水7区間、片側交互通行を伴う法面崩落3区間、片側交互通行を伴う路肩崩落7区間、片側交互通行を伴う倒木など3区間、高速道路など通行止め24区間▽河川被害(同)=レベル5氾濫発生情報3河川、レベル4氾濫危険情報18河川、越水13河川、堤防決壊2河川3か所、護岸崩落12河川20か所、トンネル河川崩落1河川1か所▽砂防被害(同)=土砂災害警戒域内の崖崩れ90か所。