コラム「復・建|日刊紙 日刊建設タイムズ

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2026/02/27

想定超える少子高齢化

▼少子高齢化は日本のみならず世界的に加速する見通しで、様々な推計を超える深刻さを指摘する専門家も少なくない。国の豊かさや国家体制のいかんに関わらず、多くの国が直面しつつある問題で、すでに人口が減少に転じる国も増えてきた
▼自民が大勝を収めた先の衆院選でも、積極財政や消費減税などが声高に語られ、少子高齢化を前面に掲げる政党は少なかったように思う。財政や経済と無関係ではあり得ないが、少子高齢化に特効薬はなく、その流れを短期間に抑制することは極めて難しい
▼逆に言えば、少子高齢化を抑制できれば経済成長にもつながるが、成長が減速しては対応がますます難しくなる
▼国連による最新のデータによれば、1人の女性が生涯に産む子供の数を平均化した「合計特殊出生率」は、第2次大戦後まもない1950年では世界全体で4・85だったが、2023年には、人口を維持できる「人口置換水準」の2・1をかろうじて上回る2・25まで落ち込んだ。さらに2100年には1・84となり、人口置換水準を大きく下回る
▼このように驚くほどの速さで推移が見込まれる少子高齢化だが、これとて、最も可能性が高いとする「中位推計」に基づく予測である
▼全人口を年齢順に並べたとき真ん中にくる「年齢中央値」でみると、中位推計で1950年が世界全体で22・2歳だったが、2023年には30・4歳、2100年には42・1歳にまで上昇する。ちなみに2100年では、中国が60・7歳、韓国が59・9歳、日本が53・0歳と上位に位置する
▼世界の人口予測は中位推計で2084年に約103億人でピークを迎えるが、その後は減少に転じる。将来予測を低めに想定した「低位推計」では、2053年の約89億人がピークとなる
▼これほどの少子高齢化は人類が過去に経験したことのない事態と言える。国連の将来予測が楽観的すぎるとの指摘も多く、人口のピークはさらに早まるかもしれない。地球の将来がどんな社会になるのか、不安は尽きない。

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