2025/05/19
事業者:千葉県かずさ水道広域連合企業団
28年度までの完了へ/水槽新設やポンプ場改良/かずさ水道
かずさ水道広域連合企業団は、君津地域水道事業統合広域化基本計画における「かずさ、俵田配水区域の統廃合」に伴い、(仮称)かずさ配水区減圧水槽の新設、吉野増圧ポンプ場の改良、俵田浄水場および川谷浄水場の廃止などを予定している。今後は、引き続き配水連絡管の布設を進めるとともに、2026年度に減圧水槽新設と吉野増圧ポンプ場改良の実施設計をまとめ、27年度に吉野増圧ポンプ場改良工事、27~28年度に減圧水槽新設工事を行う予定。その後、俵田浄水場および川谷浄水場などを廃止する。
実施設計、工事はいずれも一般競争入札による委託・発注を想定している。
16日には「施設統廃合事業かずさ配水区減圧水槽等整備基本設計業務委託」の事後審査型制限付き一般競争入札を公告した。業種は「土木関係建設コンサルタント(上水道および工業用水道)」。
27日に入札参加申請を締め切り、6月2日と3日の入札書提出期間などを経て、4日に開札する。委託期間は26年2月27日まで。
業務内容は、設計協議、既存資料収集・整理、現地調査、基本条件の確認、維持管理方法の検討、配置計画の検討、施設計画、段階的水運用の検討、管網解析および水位関係の検討、施工方法比較検討、基本設計図書の作成、照査。
木更津市のかずさ配水区と君津市の俵田配水区を連絡管で結び、かつ中間部に減圧水槽を新設することで、俵田浄水場と水源2か所を廃止する。
また、23年度と24年度に日水コンに委託して実施した「水道施設強靭化に向けた対策検討業務」では、吉野増圧ポンプ場を改良することで、かずさ配水区から川谷配水区への配水が可能となり、配水池の老朽化や水源の脆弱性といった課題を抱える川谷浄水場および水源を廃止できるという検討結果を得た。
そこで、減圧水槽の新設と、吉野増圧ポンプ場の改良について、水理計算を行った上で配置計画や水位検討などの基本設計を行う。
減圧水槽は、木更津市下郡に設置を検討し、用地交渉を進めている。計画施設面積(敷地)約2000㎡、計画配水量約2200m3/日(最大)。計画給水件数は、現行が約670件、将来が約1700件。計画施設位置は、標高121m程度。
吉野増圧ポンプ場は、君津市吉野160―4に所在。1987年度に完成した。施設面積(床面積)は13・69㎡。給水件数は約20件。施設位置は、標高53・7m。主要設備は▽ポンプ制御盤=屋内壁掛け型1面▽インバータ盤=屋内壁掛け型1面▽増圧ポンプ(3・7kW―0・32m3/min―40m)2台▽圧力伝送器=1台▽ポンプ井=FRPタンク(4m3)1台。改良においては、ポンプ施設の増強を行う。
俵田浄水場と川谷浄水場の跡地利用については未定となっている。