ヘッドライン

  1. ホーム
  2. ヘッドライン
  3. 機能配置3案を提示/北側新改札は必須要件/柏市 柏駅東口駅前再整備

2025/09/12

事業者:千葉県柏市

機能配置3案を提示/北側新改札は必須要件/柏市 柏駅東口駅前再整備

 柏市は9日、2024年度柏駅東口駅前再整備実現化方策検討業務の報告書を公表した。旧そごう柏店本館の土地を活用した、新たな駅前交通広場を含むJR柏駅東口駅前の機能配置イメージとして「南北施設配置案」「南側への施設建築集約配置案」「にぎわい施設囲い込み配置案」を提示。駅前の改善に伴い、乗り換え機能のサービスレベルを担保するため、北側新改札口の設置を必須要件としている。
 南北施設配置案は、既存のスカイプラザの場所を広場化し、施設を南北に集約するもの。他案に比べ広場空間の確保が可能で、北側に規模の大きなまとまりのある商業床を配置できる。一方で、商業施設が南北に分断されるため、一体的な商業の回遊性は生まれにくい。
 南側への施設建築集約配置案は、北口・中央口・南口に連続性をもたせる。二番街小柳町通りの人の流動と併せた商業の回遊創出が期待できるが、北側方向の回遊は期待しにくく、駅前の回遊性拡大は限定的になる。また、北側施設で奥行きのある商業床の確保は困難で、低層商業床面積は他案と比べて小さい。
 にぎわい施設囲い込み配置案では、歩行者広場をにぎわい施設で囲い込むことで、商業床価値の高い低層部に床面積を確保する。西口駅ビル以上の大規模な駅直結商業床確保の可能性があるが、視界が抜ける空間は他案に比べて小さい。
 各案共通のポイントとして、北側新改札口および交通広場整備による北側への人の流動、南棟建て替えで中央口と南口の結節性強化による高い集客性、広がりのある広場整備による1階の商業床価値の向上、改札口コンコースとの結節性強化による2階商業床価値の向上を挙げた。
 北側新改札口の配置については、既存東西自由通路に直接接続する「未来ビジョンイメージ計画案」、自由通路架け替えにおいて東口側の機能が保全される「将来周辺動向勘案計画案」、駅構内設備への影響を抑制できる「経済性優先計画案」を提示した。
 実現に当たっては、関係者や学識を含む検討会の組成の必要性などの検討、整備のあり方や将来イメージの具体化、交通量調査による実態の把握、実態調査を踏まえた北側改札口の必要性や整備妥当性の整理、整備スキームの整理・調整が必要とした。
 柏駅東口再整備実現化方策検討業務は、24年度、25年度ともに日建設計東京オフィスが担当している。
 JR柏駅東口駅前は、市街地再開発事業などによる整備から50年以上が経過。建築物、ダブルデッキなど施設の高経年化や、商業環境、ライフスタイル、価値観など社会経済情勢の変化に対応するため、施設・機能更新の必要性が高まっている。

会員様ログイン

お知らせ一覧へ