コラム「復・建|日刊紙 日刊建設タイムズ

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2025/07/01

平均寿命首位は滋賀

▼日本人の寿命は、禁煙対策や健康志向の浸透などにより上昇傾向にある。2021年の平均寿命は1990年と比べて男性で6・0歳、女性で5・8歳、全体で5・8歳延び、この30年で男女を合わせた平均寿命は85・2歳となった
▼ただ都道府県別では、上位と下位でかなりの差がみられる。21年の平均寿命で全国1位は滋賀県の86・3歳となり、かつて長寿ランキングで首位だった沖縄県を抜いてトップに躍り出た
▼滋賀県は30年間で男性が7・1歳、女性が6・9歳、全体で6・9歳延び、1990年の21位(79・4歳)から1位に躍進した
▼2000年には男性の56・2%が習慣的にたばこを吸い、全国平均の47・4%を大幅に上回っていたが、22年には19・3%まで減り、全国平均の24・8%を下回った。同県が01年に策定した「健康しが推進プラン」で、男性の喫煙率を「10年後までに半減するのが望ましい」とする数値目標を掲げ、これに沿った禁煙対策が寿命の延びに奏功したとみられる
▼かつて長寿ナンバー1だった沖縄県は、30年間の平均寿命の伸び幅が4・2歳にとどまり、21年には32位まで後退。1990年には1位の80・6歳だったが、2021年には84・8歳にとどまった
▼21年の上位をみると、トップの滋賀県に次いで2位が長野県の86・1歳、3位が京都府と大分県の86・0歳、5位が岡山県と島根県の85・8歳。最下位(47位)は青森県の83・4歳で、次いで46位が秋田県の84・0歳、45位が福島県の84・2歳、43位が岩手県と徳島県の84・3歳となっている
▼ちなみに千葉県は、1990年では香川県、神奈川県と並び79・7歳の12位だったが、2021年には85・1歳で25位に順位を落としている
▼都道府県別の喫煙率(男性)は、高い順に青森県、岩手県、福島県、秋田県だった。また、成人1人当たりの酒類販売量(22年度)で最も少なかったのは滋賀県の55・4リットルとなっており、平均寿命には喫煙率や酒類販売量とも一定の相関関係が認められると言えそうだ。

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