コラム「復・建|日刊紙 日刊建設タイムズ

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2025/12/24

相次ぐ大規模火災

▼近年の災害は、激甚化・頻発化と同時に多様化の様相も見せている。なかでも目立つのが火災だ。地震時の火災はもちろん、密集市街地の火災や山火事も多発している。火災は、津波や強風、夜間など様々な条件下で拡大し、広がれば鎮火も難しくなる
▼能登半島地震では、石川県輪島市で大規模な火災が発生した。2024年1月1日午後5時23分に確認され、2日午前7時30分に鎮圧。延焼範囲は4万9000㎡に及んだ
▼断水や建物の倒壊で消火栓や防火水槽が使えず、土地の隆起による川の水位低下や大津波警報の発表などにより、川や海からの取水が遅れたことも拡大につながったと言われる
▼密集市街地の火災としては、16年12月に起きた新潟県糸魚川市の火災が思い出される。22日午前10時28分に確認され、同日午後8時50分に鎮圧。4万㎡に延焼した。強風注意報が出ていたさなかで、ラーメン店から出火し、10か所以上に飛び火し、木造家屋の多い密集市街地で陸側から海側へ向かって延焼した
▼記憶に新しいところでは、先月18日の大分県佐賀関の火災がある。180棟以上を巻き込み、全体の鎮火は12月4日で、延焼範囲は5万㎡近くに上った。糸魚川市と同様、木造建物の密集市街地で、地震とは関係なく強風下で起きた
▼発災後まもなく現場に到着した消防団員は、当時の様子について高さ3階建ての住宅ほどの「ゴジラみたいな火柱」が出ていておののいたと証言している。その言葉からも、火災の恐ろしさと、その後の延焼防止の難しさが想像できる
▼岩手県大船渡市の山火事は、今年2月26日の発生から雨による鎮圧まで12日間に及んだ。火の手が強風で斜面を駆け上がり、長距離の飛び火も加わり、消火活動が全く追いつかなかった。約3370万㎡という広大な範囲が延焼した
▼この先も異常気象に加えて、乾燥の季節が続く。地震や強風などの悪条件がそろえば、大規模化のおそれは常にある。たき火など人為的な出火原因も多く、何より出火防止の対策強化が必要だ。

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