2025/09/10
事業者:千葉県千葉市
29年度着工へ見直し/滞水池跡に統合ポンプ場/千葉市 中央浄化センター
千葉市は、2023年8月改定の「下水道事業中長期経営計画」に基づき、中央処理区ポンプ場(幸ポンプ場、神明ポンプ場、出洲ポンプ場、黒砂ポンプ場)の再構築を計画している。再構築においては、美浜区新港69にある中央浄化センター内のRC造滞水池跡地に統合ポンプ場(沈砂池ポンプ棟)を新設する。当初計画では28年度の着工を予定していたが、建設場所において滞水池の撤去工事などが必要となることを勘案し、29年度に先送りした。35年度の竣工を目指す。発注事務などは、日本下水道事業団に委託する。
滞水池の撤去工事についても、日本下水道事業団に発注事務を委託。年度内に基本設計、26年度に実施設計をまとめ、27年度の着工を目指す。
再構築では、老朽化が進んでいる幸ポンプ場、黒砂ポンプ場、神明ポンプ場、出洲ポンプ場について、圧送方式から自然流下方式に変更。自然流下により中央浄化センターへ送水し、中央浄化センター内に新設する統合ポンプ場において一括揚水を行う計画。
出洲圧送幹線1700mの/管路改築で基本設計
幸ポンプ場、神明ポンプ場、出洲ポンプ場、黒砂ポンプ場から統合ポンプ場に送水するに当たり、ポンプ場4か所の送水切り替え工事を計画している。幸ポンプ場と中央浄化センターを結ぶ出洲圧送幹線L1700mは、自然流下方式への変更に伴い、管路の改築および特殊人孔の整備を行う。年度内に基本設計をまとめ、設計の中で送水切り替え工事の手順を検討する。
また、出洲圧送幹線と神明遮集幹線の合流箇所について、支障となる構造物の確認を目的とした試掘を行う予定。
8日に「中央処理区ポンプ場再構築管路施設検討業務委託」の制限付き一般競争入札を公告した。12日に入札参加申請書の提出を締め切り、16~30日の入札期間などを経て、10月1日に開札に至る。委託期間は、契約日の翌日から26年3月21日まで。
業務内容は、現地踏査、測量調査、最適工法の選定、人孔内構造の検証、構造等各種計算、基本設計、概算工事費算出に必要な数量計算、設計協議、試掘調査、照査など。
幸ポンプ場は、美浜区幸町2―4―1に位置。最大揚水量は毎分132m3。神明ポンプ場は、中央区問屋町2―19に所在。最大揚水量は毎分92・7m3。中央浄化センター内にある出洲ポンプ場の最大揚水量は毎分25・8m3。黒砂ポンプ場は、美浜区幸町2―20―20にある。最大揚水量は毎分95・5m3。
幸ポンプ場、神明ポンプ場、出洲ポンプ場は1968年度、黒砂ポンプ場は72年度に供用を開始した。老朽化が著しいため、統合ポンプ場新設後に廃止する。